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マドリッドプロトコル(国際登録出願制度;マドプロ)

マドリッドプロトコル制度(国際登録出願制度)とは(加盟国を見る

日本でされた商標出願・登録を基礎として保護を求める国をチェックした出願書類を日本国特許庁に提出するとチェックした国において商標の保護を得られる制度です。日本国特許庁へマドプロ出願書類を提出した後、指定した国でそれぞれ審査が進められ、類似商標がない等とのことであれば商標が保護されることになります。日本は2000年(平成12年)の3月にこのマドリッド協定議定書(マドリッドプロトコル制度)に加盟し、日本人もこの制度を利用できることになりました。加盟する前は権利が必要な国に個別にその国の代理人により商標出願を行うことが必要で手間もかかり費用が高額になっていましたが、マドリッドプロトコル制度を利用すれば書類を特許庁にのみ提出すればよいので、手続も簡素化され現地代理人費用を削減できるというメリットを受けられます。また、更新手続でも現地代理人も不要で一回の手続で指定国の商標を更新できるというメリットがあります。
ただし、このマドリッドプロトコル制度を利用するにはいくつか条件があり、これに該当しないようでしたら従来通り各国の現地代理人に依頼をして直接出願することになります。

マドプロの説明(出願人要件)

出願中の商標を基礎にしてマドプロ出願をする場合は日本で商標登録がされませんと、国際登録が取り消されることになってしまいす。また、補正などで商品・役務を削除・限定しますとその範囲で国際登録が取り消されてしまいます。

マドプロの要件 商標について

商標は完全に同一であることが必要です。日本で片仮名商標にすればマドプロ出願も片仮名商標にしなければなりません(英文字は不可となります)。

マドプロの要件 指定商品について

マドプロの商品・役務は日本の商品・役務と同一かその範囲内でなければなりません。例えば、日本で「菓子」を指定すれば、マドプロでは「菓子」はもちろん「チョコレート」や「キャンディ」も指定できます。

マドプロの要件 出願人について

マドプロの出願人と日本の登録商標(出願商標)の権利者(出願人)は氏名(名称)・住所(居所)が一致しなければなりません。移転や名称変更された場合は日本の商標の変更手続が必要です。

手続きの流れ

マドリッドプロトコル制度のフローを下記の右側に示しています。左側はマドリッドプロトコル制度を利用せずに従来通り各国の代理人に依頼した場合のフローです。マドリッドプロトコルでは日本特許庁に権利を取得したい国をチェックした英文願書を提出することになります。その後、特許庁で書類審査がされ世界知的所有権機関(WIPO)に送付されます。WIPOでの書類審査の後、願書でチェックした国の特許庁に通知がされ、各国で審査が開始されます。現地の代理人は不要になります。

 
マドプロと個別出願の相違

マドリッドプロトコルの短所

マドリッドプロトコルには出願費用や更新費用の削減が図れ、更新手続も簡単になるというメリットが強調されますが短所もあります。以下の短所をご理解された上でマドリッドプロトコルをご利用ください。

1.セントラルアタック(Central Attack)
 日本登録が国際登録日から5年経過前に無効・取り消されたり、日本出願が登録されない場合は国際登録も取り消され、それに伴って各指定国での保護も取り消されてしまいます。また、日本出願の指定商品が「A,B,C」である場合に商品「A」を削除したり、この部分で登録されない場合も、マドプロでも商品「A」にかかる国際登録部分は取り消されてしまいます(商品「B,C」については影響は受けません。)。

2.権利化を急ぐ場合は不向き
 願書の提出後、日本国特許庁はマドプロの願書に記載した商品役務が日本出願・登録の範囲内か確認します。問題がなければWIPOに書類を送付し(通常、1か月以内にはWIPOに送付)、今度はWIPOでの商品役務の記載の審査に入ります。商品・役務の帰属分類が適切か、記載した商品・役務があいまいでないかなどチェックを行います。通常はWIPOの審査も2,3か月で終了し、すぐに国際登録がされ、それぞれの国で審査がされます。しかし、あまりにも商品・役務の数が多い場合は、WIPOでの審査はかなりの時間がかかってしまいます(1年程度かかることもあります。)。各指定国での審査は国際登録がされた後に行われますから直接出願した場合と比べると1年近くも権利化が遅れてしまうこともあります。

3.WIPOの分類と各指定国での分類が不一致な商品・役務がある。
商品・役務は45の分類に別れ、いずれかの分類に属しますが、WIPOでの分類認定と各指定国での分類認定が異なることがあります。ほとんどの商品・役務の帰属分類はWIPO及び各指定国で一致しますが、商品・役務によっては分類認定が異なります。

 (例)商品AがWIPOで20類と判断されたが、米国では20類でなく21類と判断された。マドプロでは区分変更ができないため、この場合は商品「A」を削除せざるを得なくなります。

したがって、重要な商品についてはWIPOと指定する国での分類が同一であるかを事前に確認する必要があります。

4.現地代理人の事前のアドバイスが受けられない。
現地代理人に依頼して直接出願する場合は補正指令や拒絶指令が通知されないよう商品・役務をその国のプラクティスにあった記載にすることができます。マドリッドプロトコルでは、出願時に現地代理人は関わらないためこのようなアドバイスを受けることができず、商品・役務記載に関する指令を受ける可能性がどうしても高くなります。各指定国での審査対応には現地代理人により応答が必要になるため、追加費用が発生することになります。拒絶理由や補正指令があるとマドプロでを利用しても費用が高くなってしまいます。

5.アメリカを指定した場合は商標を変更できない。
アメリカで商標登録を得た場合は、マドプロ経由であろうと直接出願であろうと実際の使用ラベルとともに使用宣言書を提出しなければなりません。登録後、数年たちますと登録した商標と使用している商標に差異がでてくることがありますが、マドプロを利用しない米国直接出願であれば、登録後の商標を実際の使用態様に変更できることがあります(この結果、使用宣言書は受理されます。)。一方、マドプロ経由での米国出願では、このような登録商標の態様変更はできません。変更ができないということは登録商標と実際の使用態様が相違するということになり、使用宣言書が受理されず、米国での商標登録は取り消されてしまいます。

事後指定(subsequent designation)とは

事後指定(subsequent designation)とは国際登録後に指定国や商品・役務を追加することです。事後指定が可能になるのは国際登録後となり、国際登録がされるまでは事後指定による追加はできません。また、追加できる商品・役務は国際登録をした商品・役務の範囲内に限られます。

マドプロ 事後指定の説明

下記の例では、事後指定できる商品は「第3類 化粧品、せっけん類」「第5類 薬剤、サプリメント」「第30類 菓子、穀物の加工品」の範囲内です。これに含まれない商品の保護を求める場合は別途国際登録出願をする必要があります。マドプロの事後指定例
上記の例1)では当初の指定国は「A国、B国、C国」でしたが、「D国」が追加保護されました。例2)では当初A国で指定されていなかった「第5類 薬剤、サプリメント」が追加保護されました。また、例3)では当初B国で保護されていなかった「第3類 せっけん類」が追加して保護されるようになります。重要なのは、事後指定をした国、分類、商品・役務などは同じ国際登録(上記の例では第100000号)の中で増えたことです。
一方、商品「清涼飲料」を各指定国で追加することはできません。この商品は国際登録されていないためです。国際登録の範囲外にある商品の保護を受けるには新たに国際登録出願が必要になります。事後指定による商品・役務追加は国際登録の範囲で行わなければなりません。

マドリッドプロトコル活用例

A社は美容関係の会社で国際的に事業を拡大する予定です。まずは、アジア(中国、台湾、韓国)で化粧品やサプリメントの販売をするとともにエステサロンを展開する予定です。さらに、シンガポールでも化粧品やサプリメントの販売をし、数年後にはエステサロンを展開する予定です。また、将来はヨーロッパ進出も考えています。

(1)国際登録には日本商標の登録(出願)が必要になります。この例では、まず関連する3類(化粧品)、5類(サプリメント)、44類(エステサロン)で必要な商品・役務を日本で商標登録(出願)しなければなりません。

(2)台湾はマドプロに加盟していないため、マドプロを利用できず直接台湾に出願することになります。韓国、中国については国際登録の出願(マドプロ)を3類、5類、44類で行い、この2か国を指定することになります。また、韓国・中国とともにシンガポールを指定し3類、5類、44類の保護を受けることになりますが、シンガポールでのエステサロンの開業が何年も先になればシンガポールはまず3類と5類のみとして出願することも可能です(3類、5類、44類で国際登録を行い、中国・韓国ではこれらの3分類の保護を求め、シンガポールでは3類と5類のみの保護を求めたことになります。)。シンガポールの44類(エステサロン)は将来追加して出願できます(事後指定といいます)。また、将来進出を予定しているヨーロッパについても後で3類、5類、44類を事後指定で追加できます。 事後指定で追加された商品・役務や国(この例では、シンガポール44類、ヨーロッパ3類、5類、44類)は既存の国際登録(100000号)で保護されます。したがって国際登録は一つのままですから管理もしやすく、更新も一回の手続で済むという利点があります。
もし、突然計画が変わり海外に美容学校(41類)を設立したい場合はどうでしょうか?41類は国際登録されていませんので、事後指定で追加することはできません。事後指定は国際登録された商品・役務の範囲内でできるためです。したがって、41類の美容学校については再度別の国際登録をしなければならず、国際登録は2つになってしまいます。更新もそれぞれ必要になります。
最初から4分類をまとめて国際登録しておけば美容学校(41類)も事後指定ができ一つの国際登録で管理・更新ができたのですが・・・。マドプロ出願を考えている方は費用との兼ね合いもありますが、なるべく多くの分類を指定して広い商品・役務範囲で国際登録できるようご検討ください。

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