商標登録を低費用で!商標出願のご依頼・相談はWORLD MARKs商標事務所へ

電話でのお問い合わせは03-6869‐5899

〒104-0061 東京都中央区銀座6-13-16 銀座Wallビル UCF501

CTM(Community Trade Mark)

CTM(欧州商標制度)とは

CTMは1996年4月1日より導入された制度で、商標の出願・登録の手続を簡易にし、費用をかけることなくEU加盟国全域で商標を保護することを目的としています。CTMは Community Trade Markを略したもので、管轄する機関はスペインのアリカンテにあるOffice for Harmonization in the Internal Market (OHIM(オーヒム))です。 この制度が導入される前は登録を希望する国ごとに商標出願をしなければならず手続にかかる時間・費用が負担となっていましたが、CTM制度の導入により一出願でEU加盟国全域(下記28か国)で商標の保護が得られることになりました。

 加盟時期 加盟国 
1)当初からの加盟国(15か国) 1.アイルランド, 2.イギリス, 3.イタリア, 4.オーストリア,
5.オランダ, 6.ギリシャ, 7.スウェーデン, 8.スペイン,
9.デンマーク, 10.ドイツ, 11.フィンランド, 12.フランス,
13.ベルギー, 14.ポルトガル, 15.ルクセンブルグ
2)2004年5月の加盟国(10か国) 1.エストニア, 2.キプロス, 3.スロバキア, 4.スロベニア,
5.チェコ, 6.ハンガリー, 7.ポーランド, 8.マルタ,
9.ラトビア, 10.リトアニア
3)2007年1月の加盟国(2か国) 1.ブルガリア, 2.ルーマニア
4)2013年7月の加盟国(1か国) 1.クロアチア
5)未加盟国 1.スイス, 2.ノルウェー, 3.アイスランド

スイス、ノルウェー、アイスランドはCTMに加盟していませんからこれら3か国については個別に出願する必要があります。また、CTM加盟国であっても従来通り個別に出願することもできますので、1、2か国の特定の国のみで充分でしたら、個別に国ごとの出願をお勧めいたします。新たにな国がEUに加入しても特別な手続や追加料金は必要なく自動的に新加盟国へ保護範囲が拡張します(2013年7月にクロアチアが加盟しましたが、すでにCTM商標での登録があれば自動的にクロアチアに権利が及ぶことになります。)。

手続きの流れ

CTM制度では出願から登録まで以下のようなフローとなり以下の2点が特徴です。

1.第三者との先行商標と類否判断は通常の審査では行わず第三者から異議申立があった場合に始めて審査されることになります。 審査事項は商標としての基本的要件である商品・役務の識別性(商標が指定商品・役務の品質や質などを表示するにすぎないなど)となります。

2.サーチレポート(商標調査報告書)がOHIMから無料で入手できます。これによりCTM商標で類似する商標があった場合は、その存在を知ることができますので、異議申立がされるかの予測や登録後の使用可能性についての判断ができます。サーチレポートに類似商標があっても審査で拒絶理由が通知されることはありません(上記1の通り)。CTM商標として出願・登録された商標に同一・類似の先行商標があればそれはサーチレポートで報告の対象になりますが、欧州各国に直接出願された商標はこのサーチレポートの対象外となります。したがって、例えば英国登録で同一・類似する商標があってもサーチレポートで報告されることはありません。なお、チェコ、デンマーク、ギリシャ、リトアニア、ハンガリー、ルーマニア、スロバキア、フィンランドの8か国については出願時に意思表示をすれば国ごとのサーチレポートを得ることができます(別料金発生)。

CTM 商標の制度 

CTM制度の長所

CTM制度の一番の長所は一出願でEU加盟国全体に出願することができるため各国ごとの出願が不要となり欧州代理人の手数料を節約できることにあります。また、更新や各種変更手続も一括できるため登録後の管理も容易になります。不使用対策においても加盟国のいずれか1ヵ国において使用していれば原則として商標の不使用を理由に取り消されることはありません。

CTM制度の短所

CTM制度の短所は、1か国でも登録がされない国あるいは登録が無効にされる国があれば28か国全体として出願・登録が拒絶・取消・無効とされてしまう点です。このため、CTM制度はよく"ALL OR NOTHING"の制度ともいわれます。CTMでは第三者の先行商標との類否判断をしない上、加盟国も28か国と多く、多数の同一・類似商標がEU地域内で存在することになります。このため、異議申立や登録無効審判を受ける可能性が日本と比べると高くなります。異議申立や登録無効審判が認められるとCTM出願・登録自体が無になってしまいます。このため、異議申立や登録無効審判を受けた場合は相手方との商品・役務の抵触を避けられるよう指定商品・役務を削除し、その抵触する範囲での使用をEUで行わないとの契約書を結んで解決することで登録を得るのが一般的です。欧州では先行商標との類否判断をしないため複数の先行商標が存在しています。このため、登録=使用可能とはいえないこともあり注意が必要です。

その他の重要な項目

・セニョリティ(Seniority)
EU加盟国においてすでに登録された商標があれば、同一態様の商標をCTM出願する場合に同一範囲の指定商品・役務でセニョリティを主張をすることができます。たとえば、1995年ドイツ登録があれば、これからCTM出願をする場合は、このドイツ登録に基づくセニョリティを主張することができ、異議申立などで有利になることがあります。

・クーリングオフ(cooling off)

異議申立書がOHIMにより提出されますと2ヶ月のクーリングオフ期間が設けられます。この間に当事者同士の話し合いなどにより、異議審査前に事件の決着をつけようとするものです。このクーリングオフ期間は当事者双方の合意により延長できますが、クーリングオフ期間を終了したいと思えば、その当事者は一方的に話し合いを止めることができ、クーリングオフ期間終了後は異議申立ての審査が着手されます。クーリングオフ期間中の当事者間の解決方法として、出願の取下げや、商品または役務を限定などがあります。一般的には異議申立人の業務範囲にある商品・役務を削除し、この範囲で商標の使用をしないことを約束して解決することが多くなります。

・第ニ言語の選択

出願はEU各国の言語で出願できますが、同時に第二言語としてOHIMの5つの公用言語(英語、フランス語、ドイツ語、イタリー語、スペイン語)から一つを選択することになります。選ばれた第二言語で異議申立てをすることができます。


商標登録費用のページ